ブランド豆知識

2018.04.08

オールデンの製造番号の謎

オールデン コードバン チャッカブーツ

オールデンのコードバンシューズといえば」の代表的なモデル 1339 チャッカブーツ(Chukka boot) バーガンディが入荷しました。
ラストは定番のバリーラストと思いながら、アウトソールを確認してみると….
オールデン コードバン チャッカブーツ
あれっ?ソールの色が違う!
なぜ?と思い調べてみると、なんと!左右で製造された年数が違うことが判明しました。
オールデン コードバン チャッカブーツ

こちらは右足です。左端の数字とアルファベットはレングス(長さ)とウィズ(幅)のサイズ表記です。真ん中下段は型番ですね。これで「モデル」「ラスト」「カラー」「マテリアル」を表します。
そして残りの「7E28 028 2」。これが製造年月、発注番号などを示しています。

○ 製造年月
左端のふた桁が製造年月を示します。この場合7Eがそうですね。どういう事かといいますと、7が年、Eが月をそれぞれ表しており、
7は西暦の下ひと桁を表現しています。つまり2007年、1997年、1987年・・・等の製造年ということになります。
そしてEは月をアルファベット順に置き換えた記号なのです。つまり、「1月=A」「2月=B」「3月=C」~「12月=L」となります。
7Eであれば「2007年5月」「1997年5月」「1987年5月」等の可能性があります。

○発注番号
続いて28 028ですが、これはオールデン取扱い店が注文する際の発注番号になりまして、お店は発注書とこの番号を照らし合わせて、商品が納品されたことを確認をします。

○通し番号
最後のひと桁の2は一頭の農耕馬から作られた通し番号になります。
一頭の農耕馬からは12足しかコードバンシューズは作れないそうですが、これはその中の2足目の個体番号を表しています。
同じ農耕馬から作られたコードバンでも少し位置が違えば色合いや風合いも異なりますので、オールデンの職人さんはコードバンシューズを作る時には、左右で出来る限り近い色合い風合いのものを選びます。

では、続いて左足も見てみましょう。
オールデン コードバン チャッカブーツ
上記の内容に照らし合わせて左足も見てみると、3という数字が確認できるので、この時点で左右の製造年月がそれぞれ別であることがわかりますが….
あれ????
なにかおかしいですね?
製造年の3はわかりますが月を示す表記がYとは?
これも色々な情報を調べてみたところ、アルファベットのM以降は持ち越し番号のようなものだそうで、
この時期を仮に2013年としたらYはアルファベットの並び順でいくと、その年の13ヶ月後の2015年の1月ということになります。
つまり、これは2013年に作られたコードバンで作り始めて2015年に完成したことを意味することになるのですが、結構な期間、寝かせていたことになりますね….(驚)

さらに最後の通し番号。これも17….って、一頭からは12足しか作れないのでは?
Vチップのような縫い合わせて作るモデルは、効率よくパーツを使えば12足よりも多く作ることもできるそうですが、
これはチャッカブーツ。ましてやサイズも11と大きいサイズで、少なくとも小さいサイズよりはコードバンを使う面積も大きいハズです。
よほど大きい面積の原皮でも採れたのでしょうか? 謎です….。

今回はイレギュラーなものになりますが、この一足に始まり多くの情報を得ることができ、オールデンの奥深さを実感できました。
早速、帰ったら自前のオールデンをチェックしてみようと思います。
違ってたらどうしよう….。

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